寒いけれど冬の車中泊は、春から秋にかけての車中泊とは違った楽しさがあります。
まずは夜空がキレイ。寒い季節の方が空気も澄んでいるため、星空が大変美しく見えます。また、最近は特に感じますが、冬の方が車中泊できる場所が空いていることです。
例えば、オートキャンプ場や車で入れるキャンプ場。春から秋にかけてはキャンプブームの流れもありまして混雑している状態ですが、寒くなるとキャンプへやってくる人も減りますので、昔のような広い空間でキャンプを楽しむことができます。
このような良いことが冬の車中泊を伴うキャンプにはありますが、やはり寒さのために諦めてしまう方がいらっしゃるのも事実です。
そこで今回は、冬の車中泊を伴うキャンプに使える「寒さ対策」アイテムについてお話していきます。
1: 冬の車中泊を楽しむ寒さ対策
冬の車中泊を伴うキャンプを楽しむためには、次の2つを考えることが大事です。
どちらかが欠けると、寒さ対策が完成しません。
(1)冷気を防ごう
まず対策しやすい車の中の防寒。車の中が寒くなる原因で多いのが冷気の侵入です。
車って比較的密閉空間なので冷気が入ってきにくいように思いますが、そんなことはありません。車のボディに関しては冷気の侵入がマシではありますが、窓に関しては外からの冷気が車内へ伝わりやすくなっています。
そこで窓の内側部分を断熱性の高い素材で覆っておくことが必要になってきます。
厚手の銀色のマットがホームセンターにいけば販売されています。こういう素材を使って車の窓の内側にフィットするように加工してガラス部分を覆うようにしましょう。
さらに内側から100円均一で売っているカーテンワイヤーや突っ張り棒でズレにくいようにすると防寒効果が高まります。
(2)床冷えを抑えよう
車の防寒対策として2つ目にやってほしいのが床部分からの冷気対策。
さきほど出てきた厚手の銀色のマットを床の形に切って敷くだけでも、かなり冷気をシャットアウトできます。
また、荷台部分で注意したいのが荷物を載せるために床部分の鉄が剥き出しになっているところ。鉄が剥き出しになっていると、外からの冷気が伝わりやすく、伝わった冷気が車内へ拡散しやすくなります。
また、偶然ふれたときも冷たさがカラダへ伝わりますので、この部分まで銀色のシートを被せるようにしておきましょう。
ちょっとした部分ですが、冷気対策の効果が変わります。
(3)忘れがちな冷気進入対策
冷気侵入の対策で注意したいのが窓と床以外の部分。
特に忘れがちになるのがステップ部分のスキマなんです。ドアを開け閉めしますのでスキマが出来てしまうのが当然なのですが、この部分から冷気が車内へ入ってきて、いつまでも寒いということがあります。
そこでステップ部分には、大きめのビニール袋に柔らかい毛布や布などを詰め込み、車内からステップ部分のスキマを積めるようにふさいでしまいます。
これだと柔軟性もありますので、好きな形状でふさげますし、車外へ出るときは簡単に取り除くことができます。
本当にちょっとした対策ですが、寝ていると気になる冷気進入経路です。ぜひ対策しておいてください。
(4)場所を変えると防寒できる
寒い季節に車中泊を伴うキャンプをする場合、どのような場所でするのかを考えましょう。
考えるのは夏とは反対の場所のほうが良いということ。例えば、風の通り道ではない場所。風が直接当たらない場所。夏とは違って標高の低い場所。
とにかく「風」ができるだけ通りにくい場所がおすすめです。
(5)冬季用寝袋で快適に
寒い季節に相応しい「冬季用寝袋」を用意するとかなり防寒対策が進みます。
夏の寝袋は安いものでも気にならないですが、冬の寝袋は信頼できるアウトドアブランドものがおすすめ。
冬山や雪山での使用に対応した作りになっているため、寝袋に入るだけでカラダがポカポカしてくれます。カラダから出る熱を効率的に内側で蓄え逃がさないように工夫されていますから、寒い季節に使う方は購入を検討してください。
寝ているときの安心感が全く違います。
(6)重ね着は必須
自分の体温をできるだけ逃がさないように工夫します。この場合に便利なのが重ね着です。
重ね着は体温調整がしやすいので本当におすすめです。寒いときに暖かくなりすぎて汗をかくと、後からカラダの芯が冷え切ってしまいます。こうしたことが起こらないように、重ね着でこまめに体温調整できるようにしておきましょう。
(7)とにかく「首」を暖めよう
昔から漢方の世界で言われていること。
3つの首を暖めることで寒さ対策できます。
フリース生地のネックウォーマーや足首カバー、袖部分まで隠れる手袋などを選ぶことで、カラダが感じる寒さを軽減できます。
(8)保温グッズでもっと快適に
グッズをもっていける人なら、こんなグッズがあると大変快適です。
湯たんぽはお湯さえ沸かせられれば、すぐに使えます。
RVパークのように電源がある場所なら、電気毛布を持って行きましょう。暖かさの違いが実感できます。
寒いときに防寒グッズを使うと、なぜか満足感が高まります。寒い自然の中で暖かい空間を作れていることが理由なのでしょう。
2: 用意しておきたいアイテムはコレ
防寒対策のために用意していきたいアイテムを紹介します。
(1)ポータブル電源
まずはポータブル電源です。RVパークのように近くに電源がない場所でも、電気毛布などを使うことができます。
また、最近ではみなさんお持ちのスマートフォンの充電にも使えます。
(2)筒型寝袋
防寒機能の高い「筒型寝袋」もおすすめです。
筒型は人をくるんでくれるような作りなので、一般的な寝袋よりも保温効果が高くなっています。
(3)暖か敷きパッド
ニトリなどで販売されている保温効果のある敷きパッドを使いましょう。
銀色のマットの上に敷きパッドを敷くと、保温効果が高くなります。
(4)便利な湯たんぽ
先ほども出てきました「湯たんぽ」。これは電源がなくても、お湯さえ沸かせれば使えるので重宝します。
(5)インナーダウン
かさばらなくて暖かいのがインナーダウン。
アウターの下に着込むので動きづらくなりません。高い保温力と動きやすい薄さが両立されています。
1着あると大変便利に使えます。普段の生活でも重宝すること間違いありません。
(6)サンシェード
保温効果のある車用のサンシェードがあります。
フロントガラス部分だけでも、専用のサンシェードを用意しておくと設置が楽になります。
3: まとめ
冬の車中泊を楽しむためには、寒さ対策アイテムをきちんと選んでおくことです。
車内の保温効果を高める工夫。スキマからの冷気を防ぐ工夫。体温をできるだけ逃がさない工夫。
これら3つを意識すると、寒い季節でも車中泊を伴うキャンプを楽しめます。